親が亡くなる前に預金を引き出したら?使い道・記録・残金の確認

「親の入院費を支払うために、口座からお金を引き出した」
「亡くなると口座が使えなくなると聞き、まとまった現金を手元に置いている」

親の容体が悪くなり、支払いに備えて預金を引き出したものの、後で問題にならないか心配している方もいらっしゃると思います。

確認したいのは、親御さんの意思に基づく引き出しだったか、何に使ったか、いくら残っているかです。すでに引き出した場合も、通帳や領収書をもとに整理することから始めましょう。

親に頼まれた引き出しか、家族の判断だったかを確認します

親御さんに頼まれて入院費を用意した場合と、ご本人の意思を確認せずに引き出した場合では、確認すべき事情が異なります。

「いつ、何のために、いくら用意してほしいと言われたか」を、残っているメモやメールなどとあわせて整理してください。子どもであることや、キャッシュカードを預かっていることだけで、自由に引き出せるわけではありません。

全国銀行協会は、預金の引き出しには原則として本人の意思確認が必要と案内しています。意思確認が難しく、入院費や施設費などの支払いに困っている場合は、まず取引銀行へ相談しましょう。対応方法や必要書類は銀行に確認します。

引き出した金額と、実際に使った金額を分けて記録します

通帳には引き出した金額が記載されますが、その後の使い道までは残りません。次のように、出金・支払い・残金を分けて整理すると、お金の流れを説明しやすくなります。

確認すること記録の例
引き出した日・金額10月1日、親の口座から30万円
引き出した目的親から依頼された入院費の支払い
実際の支払い10月5日、病院へ12万円
手元の残金18万円を親のお金として別に保管
裏付けとなる資料通帳の写し、請求書、領収書

領収書がない支出は、日付、金額、支払先、内容を分かる範囲で書き出します。後から作成したメモは、その作成日も記載し、不明な部分を推測で埋めないようにしましょう。

記録を残すことは大切ですが、記録があれば引き出し自体の問題がすべて解消するわけではありません。本人の意思や権限に不安がある場合は、その点も含めて相談してください。

残っている現金は、引き出した人のお金にはなりません

親御さんのために預かっている現金は、自分の生活費と分けて保管し、残高を確認できるようにしておきましょう。

親御さんが亡くなった時点で、親御さんのお金として残っている現金は、相続財産として確認する必要があります。預金を現金に変えただけで、相続財産から外れるわけではありません。

国税庁の資料にも、葬儀に備えて生前に引き出し、死亡時に手元で保管していた現金を相続財産に計上した例が示されています。

葬儀などに備えているお金も、死亡時点の残金と、その後に支払った費用を分けて記録してください。相続税上の扱いは税理士に確認します。

家族が立て替えた費用も、別に整理しましょう

自分のお金で親の入院費を支払った場合は、親の預金から支払った費用と区別します。

立替日、金額、支払先、返してもらったかどうかを残しておくと、二重精算や説明の行き違いを防ぎやすくなります。

兄弟姉妹に説明する場合も、「介護にお金がかかった」という大まかな話だけでなく、出金額・支出額・残金が分かる資料を用意しておくとよいでしょう。

すでに引き出した場合も、相続が始まる前にご相談ください

「記録を残していなかった」「現金がいくら残っているか整理できていない」という段階でも、ご相談いただけます。

アレンジライフ行政書士事務所では、朝霞市・志木市・新座市・和光市を中心に、入院中・療養中の親のお金や、相続前の準備についてお話を伺います。手元の資料から状況を整理し、必要に応じて税理士・弁護士などへの相談につなげます。

親御さんがご存命のうちから、ご家族だけでもご相談いただけます。

入院中・療養中の親のお金と相続の事前相談はこちら

執筆:行政書士 正木隆雄(アレンジライフ行政書士事務所)
情報確認:2026年10月

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  • 執筆日以降の法改正等により記載内容に誤りが生じる場合があります。当事務所は、本記事の内容の正確性についていかなる保証もしません。万一、本記事のご利用により損害が発生した場合においても、当事務所は一切の責任を負いません。
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