「親が亡くなった後の相続手続きは、何ヶ月くらいで終わるのだろう」
「手続きを始めたけれど、なかなか進まない」
相続手続きの期間は、相続人の人数や財産の種類、書類の準備状況によって変わります。
この記事では、預貯金の解約や不動産の名義変更までを中心に、期間の考え方と長引く理由を説明します。
相続手続きは、数ヶ月単位で予定を考えましょう
相続手続きは、銀行へ書類を提出すればすべて終わるわけではありません。その前に、相続人の確認、財産の調査、遺産の分け方の話し合いなどが必要です。
そのため、これから一から始める場合は、数週間ですべて終える前提ではなく、数ヶ月単位で予定を考えるとよいでしょう。事情によっては、半年以上かかることもあります。
遺産の分け方も決まっていて、銀行3行、自宅不動産の遺産承継手続きで、専門家に依頼してから完了まで3ケ月から5ケ月かかります。
一律に何ヶ月かかるというものではなく、本籍地や利用していた金融機関、相続人同士の連絡状況などが期間を左右します。
どの段階で時間がかかるのでしょうか
| 段階 | 時間がかかる主な理由 |
|---|---|
| 相続人の確認・戸籍収集 | 過去の本籍地への請求や、追加の戸籍取得が必要になる |
| 財産の調査 | 銀行口座や不動産の所在が分からず、調査が必要になる |
| 遺産の分け方の話し合い | 相続人への連絡や、全員の意向確認に時間がかかる |
| 書類への署名・押印 | 書類の郵送、印鑑証明書の取得、不備の修正が必要になる |
| 銀行手続き・不動産の名義変更 | 提出後の審査や処理に時間がかかる |
例えば、三菱UFJ銀行では、すべての必要書類を提出してから支払いまで約2週間と案内しています。ただし、これは戸籍収集や話し合いも含めた「相続全体の期間」ではありません。金融機関によって取扱いも異なります。
なお、相続した不動産の売却まで行う場合は、名義変更後の売却活動や引渡しにかかる期間も別に考える必要があります。
相続手続きが通常より長引く主な理由
戸籍や財産の情報がそろっていない
故人が本籍地を何度も移している場合や、通帳・不動産の資料が見つからない場合は、確認に時間がかかります。
最初に見つかった書類だけで進めようとすると、後から不足が分かり、追加の請求が必要になることもあります。
相続人が多く、連絡や書類のやり取りに時間がかかる
兄弟姉妹や甥・姪が相続人になる場合などは、関係する人が多くなることがあります。
遠方に住む方や、普段連絡を取っていない方がいると、意向の確認や書類の返送だけでも時間がかかります。
不動産の分け方が決まらない
「誰かが実家を引き継ぐのか」「売却して代金を分けるのか」が決まらず、手続きが止まることもあります。
預貯金と違い、不動産は簡単に分けられないため、利用する予定や売却の見通しも含めて考える必要があります。
長引かせないために、最初に整理したいこと
まずは、次の情報を分かる範囲でまとめてみましょう。
- 遺言書があるか
- 相続人になりそうな人と、その連絡先
- 通帳、銀行からの郵便物、証券会社の資料
- 固定資産税の通知書など、不動産が分かる資料
- 借入れや未払いの可能性があるか
家族の連絡窓口となる代表者を決め、誰が何を確認するかを整理すると、同じ調査を繰り返すことを減らせます。
すべての書類がそろうまで、相談を待つ必要はありません。「何が足りないのか」を先に確認することも、手続きを進める助けになります。
完了までの期間と、手続きの期限は別です
「相続手続きに数ヶ月かかる」ということと、「すべての手続きを数ヶ月後に始めればよい」ということは違います。
相続放棄や相続税申告、不動産の相続登記などには、それぞれ期限があります。全体の完了を待たず、早い段階で自分に必要な手続きと期限を確認しましょう。
相続手続きの見通しが立たない方へ
相続手続きが進まないときは、まず「書類集め」「財産の確認」「相続人との連絡」のどこで止まっているかを整理することが大切です。
アレンジライフ行政書士事務所では、相続人や財産の状況を伺い、必要な手続きと進め方をご案内しています。不動産の相続登記は司法書士と連携して対応しています。
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執筆:アレンジライフ行政書士事務所 行政書士 正木隆雄
更新:2026年10月
