「何年も会っていない兄弟が自宅で亡くなったと警察から電話が来た」
「市役所から、叔父が孤独死したので遺骨を引き取ってほしいと言われた」
「マンションの管理組合から、亡くなった親族の部屋を片付けるよう連絡が来た」
このように、疎遠だった親族の孤独死を突然知らされることがあります。
連絡を受けた方は、遺体の引き取りや葬儀、部屋の片付け、借金の支払いまで、自分がすべて行わなければならないのかと不安になるかもしれません。
しかし、親族であることと、法律上の相続人であることは必ずしも同じではありません。また、葬儀・火葬への対応と、財産や借金の相続は別の問題です。
まずは連絡内容を確認し、自分がどのような立場にあるのかを整理することが大切です。
突然、親族の孤独死を知らされたら最初に確認すること
亡くなった方との関係と連絡内容を確認する
警察や市役所などから連絡が来た場合、まず次のことを確認しましょう。
- 亡くなった方の氏名、住所、死亡が確認された日
- 連絡してきた担当者の氏名と所属
- 何を依頼されているのか
- いつまでに回答が必要なのか
- 他の親族にも連絡しているのか
突然の電話で判断を求められても、その場ですべてを決める必要はありません。
特に、葬儀費用の負担や部屋の片付けなどについては、後から問題にならないよう慎重に対応しましょう。
親族だからといって、すべてを引き受ける義務があるわけではない
亡くなった方の兄弟姉妹や甥・姪だからといって、当然にすべての手続きや費用負担を引き受けるわけではありません。
法律上の相続人に該当するか、葬儀などを引き受ける意思があるか、すでに契約上の責任を負っているかによって対応が異なります。
まずは、自分の立場を確認することが重要です。
警察から孤独死の連絡が来た場合
警察から連絡が来る理由
自宅などで一人暮らしの方が亡くなり、死亡の経緯を確認する必要がある場合、警察が現場を調べることがあります。
その過程で、身元確認や事情の確認、遺体の引き渡し先を調べるために親族へ連絡することがあります。
警察からの電話では、死亡の状況、今後の手続き、遺体の引き渡しについて確認しましょう。
遺体の引き取りを求められたらどうする?
警察から遺体の引き取りを求められる場合があります。
引き取る意思がある場合は、引き渡しの時期や必要書類、その後の葬儀・火葬の手続きを確認します。
一方、長年交流がなく、経済的な事情などから引き取りが難しい場合もあるでしょう。
その場合は、事情を率直に伝え、今後の対応について警察や市役所に確認してください。
遺体を引き取れない場合はどうなる?
「墓地、埋葬等に関する法律」第9条では、埋葬または火葬を行う人がいない場合や判明しない場合、死亡地の市町村長が行うこととされています。
したがって、親族が引き取れないからといって、遺体がそのまま放置される制度にはなっていません。
ただし、行政による火葬が行われた場合の費用負担などは、別途問題になることがあります。
遺体の引き取りを断ることと、相続放棄をすることも別の手続きです。
市役所から親族の死亡について連絡が来た場合
市役所が親族を調べて連絡する理由
身寄りのない方や、葬儀・火葬を行う人がいない方が亡くなった場合、市役所が親族の有無を調べ、連絡することがあります。
例えば、長年交流のなかった兄弟姉妹や、亡くなった叔父・叔母の甥・姪に連絡が来るケースです。
このような場合、市役所が何を求めているのか確認することが大切です。
葬儀・火葬・遺骨の引き取りを求められた場合
市役所から葬儀や火葬への対応、遺骨の引き取りについて意思確認を受けることがあります。
対応できる場合は、具体的な手続きや費用を確認します。
引き取りが難しい場合には、その理由を伝え、行政による対応が可能か確認しましょう。
なお、遺骨を引き取るかどうかと、亡くなった方の預貯金や借金を相続するかどうかは、法律上、別の問題です。
引き取りを断った場合の対応
葬儀や火葬を行う人がいない場合には、市町村が法令に基づいて対応する制度があります。
ただし、費用の取扱いや遺骨の保管方法などは、具体的な事情や自治体の運用によって異なります。
連絡を受けたときは、担当部署に説明を求めましょう。
マンション管理組合から孤独死の連絡が来た場合
管理組合から親族へ連絡が来る理由
分譲マンションの住民が孤独死した場合、管理組合が親族へ連絡することがあります。
例えば、次のような問題が発生している場合です。
- 室内に家財道具が残されている
- 臭気などが近隣住戸に影響している
- 管理費や修繕積立金の滞納がある
- 部屋の所有者が亡くなり、今後の管理者が分からない
管理組合としても、建物の維持管理や他の住民への影響を考え、早急な対応を求める場合があります。
特殊清掃・残置物撤去・管理費を請求されたら?
管理組合から特殊清掃費用や管理費の支払いを求められることがあります。
しかし、連絡を受けた親族が必ず支払義務を負うわけではありません。
相続人であるか、亡くなった方の債務なのか、管理規約や契約上の責任があるかなどを確認する必要があります。
請求を受けた場合は、金額だけでなく、その根拠や明細を確認しましょう。
相続人かどうか分からない場合の対応
兄弟姉妹や甥・姪の場合、自分が相続人なのか分からないことがあります。
例えば、亡くなった方に子供がいる場合、原則として兄弟姉妹は相続人になりません。
また、親族の中に相続放棄をした方がいると、相続人が変わることがあります。
そのため、戸籍を調べて相続関係を確認することが必要です。
相続人であるか確認できるまでは、安易に支払いや財産の処分を約束しないようにしましょう。
孤独死した親族の財産や借金は相続することになる?
戸籍を調べて相続人を確認する
相続人は法律で定められています。
亡くなった方に子供がおらず、父母や祖父母なども亡くなっている場合には、兄弟姉妹が相続人となることがあります。
兄弟姉妹が先に亡くなっている場合には、その子供である甥・姪が相続人になる場合もあります。
正確な相続関係を確認するためには、戸籍の調査が必要です。
預貯金・借金・滞納金・不動産を調査する
相続人となる場合には、プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も確認する必要があります。
特に、長年交流のなかった親族の場合、生活状況や財産の内容が分からないことも珍しくありません。
預貯金、不動産、借入金、税金の滞納、マンション管理費の滞納などを調べたうえで、相続するかどうかを判断します。
相続放棄を検討する場合の注意点
相続放棄は、原則として、自分のために相続が開始したことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所で手続きする必要があります。
親族や市役所に「相続しません」と伝えるだけでは、法律上の相続放棄にはなりません。
また、相続財産を処分するなどの行為によって、相続を承認したものと扱われ相続放棄できなくなる可能性があります。
相続放棄を考えている場合には、預貯金の引き出しや家財の処分などを行う前に、弁護士や司法書士等へ相談することが重要です。
財産調査が3か月以内に終わらない場合には、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てる制度もあります。
孤独死した親族の家やマンションはどうする?
家財道具や遺品を勝手に処分しない
孤独死した住宅には、家具や生活用品、通帳、重要書類などが残されていることがあります。
相続人が確定していない段階や、相続放棄を検討している段階では、勝手に処分することは避けましょう。
一方、臭気や衛生面などから緊急の対応が必要な場合もあります。
そのような場合は、管理組合や専門家と相談し、必要な対応の範囲を確認することが大切です。
相続した不動産は現状のまま売却できる?
孤独死があった住宅でも、売却できる可能性はあります。
室内に家財が残っている場合や、特殊清掃が必要な場合でも、物件の状況によっては現状のまま売却する方法を検討できます。
また、孤独死があったからといって、必ずしも一律に事故物件として扱われるわけではありません。
売却に際しては、死亡の状況や特殊清掃の有無などを確認し、国土交通省のガイドラインも踏まえて判断する必要があります。
遠方に住んでいる場合の対応方法
亡くなった親族の家が遠方にあり、何度も現地に行けない場合もあるでしょう。
そのようなときは、相続人の調査や財産の確認とあわせて、不動産の状況を確認し、片付けや売却の進め方を検討する方法があります。
すぐに売却を決める必要はありません。まずは財産と不動産の状態を把握し、必要な手続きを順番に進めましょう。
疎遠だった親族の孤独死・相続でお困りの方へ
アレンジライフ行政書士事務所では、兄弟姉妹や叔父・叔母など、疎遠だった親族が亡くなった場合の相続手続きについてご相談をお受けしています。
戸籍による相続人調査、相続関係説明図の作成、財産調査、遺産分割協議書の作成など、状況に応じたお手伝いが可能です。
また、亡くなった方が所有していた家やマンションの売却については、不動産業の株式会社アレンジライフが対応しています。
相続手続きと不動産の問題を別々に考えるのではなく、状況を整理しながら進められることが、アレンジライフの特徴です。
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という段階でも、まずはご相談ください。
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アレンジライフ行政書士事務所
株式会社アレンジライフ
代表 正木隆雄
確認年月:2026年10月
※本記事は一般的な手続きの説明です。具体的な義務や費用負担、相続放棄の可否は個別の事情によって異なります。
