家族や親族が自宅で孤独死した場合、残された方は、室内の清掃や遺品整理をどうすればよいのか悩むことがあります。
特に、亡くなってから発見まで時間が経過していた場合は、通常の掃除だけでは対応できず、特殊清掃が必要になることもあります。
この記事では、孤独死があった家の片付けの流れ、特殊清掃と遺品整理の違い、費用負担について説明します。
孤独死があった家の片付けは誰がする?
孤独死があった家の片付けは、故人が持ち家に住んでいたのか、賃貸住宅に住んでいたのかによって対応が異なります。
持ち家の場合
故人が所有していた家やマンションの場合、一般的には相続人が中心となって対応を検討します。
ただし、相続人が複数いる場合は、誰が片付けを依頼するのか、費用をどう負担するのかを話し合う必要があります。
また、相続放棄を検討している場合は、遺品や家財を安易に処分しないよう注意が必要です。
賃貸住宅の場合
賃貸住宅では、貸主や管理会社と連絡を取りながら対応を進めます。
特殊清掃や原状回復の費用については、賃貸借契約、保証人の有無、相続関係、損害の発生状況などによって負担関係が変わります。
親族だからという理由だけで、当然にすべての費用を負担するわけではありません。
特殊清掃と遺品整理の違い
孤独死があった家の片付けでは、特殊清掃と遺品整理を区別して考える必要があります。
特殊清掃とは
特殊清掃とは、通常の清掃では対応が難しい汚れや臭いなどを専門的に処理する作業です。
主な作業には次のようなものがあります。
- 体液などによる汚染箇所の清掃・除菌
- 室内の消臭・脱臭
- 汚染された床材や壁材の撤去
- 必要に応じた害虫への対応
発見までの日数や室内の状態によって、必要な作業は大きく異なります。
遺品整理とは
遺品整理は、故人が残した家具、衣類、生活用品などを整理する作業です。
通帳、印鑑、権利証、重要書類、貴重品などを確認し、残すものと処分するものを分けます。
孤独死があった家でも、必ず特殊清掃が必要になるわけではありません。
反対に、室内の汚染が進んでいる場合は、安全面を考慮し、専門業者による処理を優先することがあります。
特殊清掃・遺品整理の費用は誰が負担する?
費用負担は、故人の財産、相続人の状況、建物の所有関係などによって異なります。
相続人がいる場合
故人の財産から清掃や遺品整理の費用を支払うことを検討する場合があります。
ただし、相続人が複数いる場合や相続放棄を考えている場合には注意が必要です。
業者へ依頼する前に、相続人間で費用負担や作業内容について確認することをおすすめします。
相続人がいない・連絡が取れない場合
相続人が不明な場合や連絡が取れない場合、家の片付けが進まないことがあります。
このような場合は、戸籍調査による相続人の確認や、必要に応じて相続財産清算人などの法的手続きを検討することになります。
なお、近隣住民やマンション管理組合が、当然に室内の特殊清掃費用を負担するわけではありません。
相続放棄を検討している場合
借金などがあり、相続放棄を考えている場合は、片付けを始める前に専門家へ相談することをおすすめします。
遺品の売却や処分などが相続財産の処分と判断されると、相続放棄に影響するおそれがあります。
また、相続放棄後も、放棄時に相続財産を現に占有している場合には、一定の保存義務が残ることがあります。
特殊清掃や遺品整理を依頼するときの注意点
専門業者に依頼する場合は、できるだけ現地を確認してもらい、作業内容を明確にした見積もりを取ることが大切です。
特に確認したいのは、次の点です。
- 特殊清掃と遺品整理の作業範囲
- 消臭・床材撤去などの追加費用
- 家財や廃棄物の処分方法
- 貴重品や重要書類の取り扱い
- キャンセル料や追加料金の条件
国民生活センターも、遺品整理サービスについて、高額な追加料金や大切な遺品の誤処分などのトラブルに注意を呼びかけています。
孤独死があった家を売却する場合は、片付ける前に相談を
相続した家やマンションを売却する予定であれば、すべての家財を片付けたり、リフォームしたりする前に、不動産会社へ相談する方法もあります。
物件の状態や売却方法によっては、大規模なリフォームをしなくても売却できる場合があります。
また、孤独死があったからといって、必ず事故物件として扱われるわけではありません。死亡の状況や特殊清掃の有無などによって、不動産取引での告知の判断も異なります。
孤独死があった家の相続・片付け・売却はアレンジライフへ
アレンジライフでは、行政書士による相続手続きと、不動産会社による売却の相談を一体的にお受けしています。
孤独死があった家についても、相続人の確認、相続手続き、家財の片付けや特殊清掃の手配、売却まで、状況に応じてご相談いただけます。
遠方に住んでいて現地へ何度も足を運ぶことが難しい方もご相談ください。
事故物件や孤独死があった不動産の相続・売却については、こちらをご覧ください。
事故物件・孤独死があった家の相続と売却相談|株式会社アレンジライフ
筆者:行政書士・宅地建物取引士 正木隆雄
記事確認:2026年10月
