「遺言書」と聞くと、「自分にはまだ早い」と感じる方も多いかもしれません。しかし、相続トラブルの多くは、遺言書があれば防ぐことができます。
近年は、高齢の方だけでなく、50代・60代の方も相談に来られる方が増えています。ここでは、遺言書の主な種類と特徴をわかりやすく解説します。
著者:行政書士 正木隆雄
遺言書の主な種類
(1)自筆証書遺言
- 特徴:全文を自筆で書く遺言書。費用がかからず、自分だけで作成可能。
- メリット:手軽に作れる、費用がほぼゼロ。
- デメリット:書き方の不備で無効になる可能性。紛失・改ざんのリスク。
- ポイント:2020年から法務局での保管制度あり(紛失防止・検認不要)。
(2)公正証書遺言
- 特徴:公証役場で公証人が作成。証人2名が必要。
- メリット:形式ミスがなく、安全に保管される。相続時にすぐ使える。
- デメリット:費用がかかる(数万円~)、証人が必要。
- おすすめ:財産が多い方、相続人同士のトラブルが心配な方。
(3)秘密証書遺言
- 特徴:内容を秘密にしたまま、公証役場で存在を証明してもらう方式。
- メリット:内容を誰にも見られずに作成できる。
- デメリット:形式ミスの可能性あり。結局検認が必要。
- 実務上の傾向:利用する方は少数。
どの遺言書を選べばよいか?
- 費用をかけずに手軽に → 自筆証書遺言+法務局保管制度
- 確実に有効に残したい → 公正証書遺言
- 内容を秘密にしたい → 秘密証書遺言(ただし形式要件に注意)
【まとめ】
- 基本的な遺言書には3種類あり、それぞれにメリット・デメリットがある。
- 公正証書遺言は確実性が高く、相続トラブル防止に有効。
- 自筆証書遺言も法務局保管を使えば安全性が上がる。
