相続の手続きを進めている中で、「亡くなった親や兄弟が生命保険に加入していたかもしれないけれど、情報が何も残っていない…」というご相談をよくいただきます。
とくに別居していなかったご家族の保険契約は、郵便物や通帳などが手元になく、加入していたかどうかを調べるのも一苦労です。
ここでは、生命保険契約の有無を確認する方法と、相続全体の手続きを無料で相談できる窓口についてご紹介します。
✅この記事でわかること
- 同居していなかった家族の生命保険を調べる方法
- 生命保険契約照会制度の使い方
- 相続における保険金の扱い
1. 相続手続きと生命保険の関係
亡くなった方(被相続人)が生命保険に加入していた場合、死亡保険金を受け取れる可能性があります。
これは通常の「遺産」とは別に扱われ、保険金の受取人として指定されていた人が直接受け取れる財産です。
ただし、「加入していたかどうか」が分からないと、保険金を請求できずに時効(通常3年)を迎えるリスクも。
2. おすすめの保険契約の調査方法
▼ 生命保険契約の調査方法【基本編】
まずは、以下をチェックしてみましょう:
- 郵便物(保険会社からの案内や請求書)
- 通帳(定期的な保険料の引き落とし)
- 自宅の書類棚や貸金庫
- 年末調整や確定申告の控え(保険料控除証明書があるかも)
▼ 生命保険契約照会制度の活用
生命保険協会が提供する「生命保険契約照会制度」を使うと、日本国内の主要保険会社に一括照会が可能です。
【概要】
- 利用者:相続人・法定代理人など
- 費用:1件あたり3,000円
- 方法:インターネットまたは郵送
▶ 詳しくは 生命保険協会公式サイト をご覧ください。
3. 生命保険の加入が確認できたら
契約内容が確認できた場合は、保険会社に連絡し、保険金の請求を行います。
このとき、以下の書類が必要になることが多いです:
- 被相続人の死亡診断書
- 受取人の本人確認書類
- 相続関係を示す戸籍謄本など
4. 保険が見つからなかった場合は?
「該当なし」と照会制度で返答があった場合でも、次のような団体保険の可能性があります。
- JA共済(農協)
- 各種共済組合(公務員や教職員など)
- 勤務先での団体保険
これらは別途、自分で確認が必要になります。